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2017年5月1日

BREAKING2の仕掛け人

ナイキのスペシャルプロジェクト担当副社長、サンディー・ボーデッカーは、Breaking2は、これまでのランニングを変える以上の力を持つプロジェクトであると語ります。

アスリートが記録を塗り替える瞬間を目にしたり、不可能を覆すような活躍をする姿を見たいと思う気持ちが、スポーツをさらに盛り上げます。「そのような希望が大事なのです。それが競技を面白く、予想外にするのです。」とサンディー・ボーデッカー(下のイラスト)は述べます。

ボーデッカーにとって、その情熱を傾ける対象がBreaking2です。(現在のマラソン世界記録2:02:57に対し)マラソン2時間切りを可能にしようとする壮大なプロジェクトです。「私は夢想家です。そして、他の夢想家たちと一緒に革新を進め、既定概念に挑戦する環境の中で日夜仕事をしています。」というボーデッカーは、35年前にフットウエアの試し履きのコーディネイターとしてナイキに入社後、ナイキ初のグローバルフットボールビジネスの代表者となり、アクションスポーツビジネスを立ち上げ、グローバルデザインの初代代表も務めてきました。

ボーデッカーは何年もの間、マラソン2時間切りの夢を見てきましたが(左腕の内側には1:59:59のタトゥーまで入っています)、彼の壁を破ることへの執着は、記憶にある限りずっと持ち続けています。彼は自分が壁を破る(あるいは少なくとも掟を破る)ために生まれてきたと信じていると言えるでしょう。「初めて自分が限界を飛び越えたのは、歩けるようになる前のことです。」と彼は述べます。ニューヨークのセントラルパークでベビーカーからなんとか逃げ出して、ハイハイで大きな公園を横切り(公園の西側の境界となる通りの)セントラルパーク・ウエストまで辿りつき、そこで警察官に見つかり、「慌てふためいた」ベビーシッターの元に戻ったというのです。

最近では、ボーデッカーはもう一つ、より厳しい試練、がんとの戦いに臨みました。人生最終章の勝負になる、そこで勝つことほど大切なものはなかったと彼は述べます。「そこに2位という場所はありません。だからとにかく勝つことに集中して、2位ではなく1位として勝つために、体と心の両面からできる限りのあらゆることをやったのです。」そして彼は勝利を収め、その経験から逆境に打ち勝つことを自らの身をもって理解したのです。

Sandy Bodecker, illustrated by Wu Yue
「最高のレベルで活躍する人たちは、その希望のために情熱を傾けているのです。」
- サンディー・ボーデッカー

しかしあらゆる記録がある中で、どうしてこの記録にこだわるのでしょう?「マラソン2時間の壁は、もしこれを破ることができたら、このマラソンという競技さえ変えてしまうほどの力を持ち、滅多にない挑戦の一つに数えられます。ランニングを変えた記録をあと2つあげるとすれば、1954年の1マイル4分の壁と、1968年に破られた100m10秒の壁を破ったことです。マラソンサブ 2の壁は、ただ一つ残された、人生に1度見ることができるかどうかの大きな壁です。これはランナーが長距離走と人間の可能性に対する見方を永遠に変えるものになるでしょう。」とボーデッカーは述べます。

「マラソンサブ 2の壁は、それを破ればランニング自体を変える可能性もある、滅多にない大きな壁なのです。」
-サンディー・ボーデッカー

この実現には、優れた運動能力とメンタルの強さが求められます。「良い選手と非凡な選手の違いは、メンタルの違いです。」とボーデッカーは述べます。つまり、ナイキがBreaking2 アスリートとして選んだエリウド・キプチョゲ、レリサ・デシサとゼルセナイ・タデッセは、自らが記録を破るレベルに達しており、この瞬間のために準備を重ね、これまで走ったどんな人よりも短い時間で26.2マイルの距離を早く走る能力を持っていると、心からの自信を持っていることが必要なのです。「彼らはこの挑戦に全身全霊で取り組まないと、成功はないでしょう。」

キプチョゲ、デシサとタデッセの成功のため、ボーデッカーとBreaking2チームはトレーニングプラン、栄養補給の戦略と、プロダクトを準備し、不可能に思われてきた挑戦の成功に備えます。

人間の能力を再定義し、ランニングというスポーツに新しい息吹を吹き込むことに加え、この挑戦は今後の開発や目標設定のための大きな動機付けにもなります。

プロダクトイノベーションの中でも、ボーデッカーはとりわけ、Breaking2のユニフォームと一緒に開発されたランニングシューズのナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリートと、(ボストンの男女優勝者が着用していた、エリートの変形である)ナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%を誇らしく思っています。
「このシューズで最も素晴らしいと思うところは、エリートランナーが数字で実感できる機能的利点を提供できることです。」これは、現在ナイキが販売している最速ランナーのためのレーシングシューズ、ナイキ ズーム ストリーク 6と比べ、ランニング効率が平均4%向上する点を指しています。

Nike Zoom Vaporfly Elite, illustrated by Wu Yue

「今回の作業から得られた多くのデータや洞察は、今後何年にもわたって革新の探索や発明に活用できるでしょう。」とボーデッカーは述べます。
「それがゆくゆくは、様々な能力をもったアスリートのための、より良いプロダクトやサービスにつながっていくのです。」ボーデッカー自身にとって、Breaking2の成功は、すでに記録づくしの彼に、もう一つ大きな勝利をもたらすことにもなります。

Breaking2についての詳細はこちらからご確認いただけます。
http://www.nike.com/jp/ja_jp/c/running/breaking2

画像データはこちらのリンク左上にある「DOWNLOADS」よりダウンロードをお願い致します。