ナイキ エアの歴史
2019. 03. 20
70年代のエア

1925年オハイオに生まれたマリオン・フランクリン・ルーディ(下の写真)は航空宇宙エンジニアでしたが、他業種で生かせるクリエイティブなソリューションを開発しようと、60年代後半にそのキャリアを離れました。その大胆なアイディアの一つが、スポーツ用シューズのソールの中に小さな空気のバッグを入れて、衝撃を和らげるというものでした。このエア バッグのイノベーションを23のシューズ会社に売り込みましたが、全てに断られました。その後、彼は1977年にこのアイディアをフィル・ナイトに発表しました。ナイキの創立者の一人であるナイトは、この空気のクッションの入った試作シューズを履いて、ビーバートンの本社の周りを試走に出かけると、興奮した様子でオフィスに戻ってきました。ルーディのシューズには、これまでにないスムーズなライド感があったのです。ナイキがエアを発見した瞬間でした。

もちろん、エアを最初に取り入れたのはランニング用シューズです。初めてエア クッショニングを搭載したのは、1978年発売のランニングシューズ、テイルウインドでした。当時は、シューズで盛り上がりを図るということ自体まるでなかった時代ですが、ナイキのマーケティングスタッフは、幅広く商品を展開する前に限定数を先行発売することにしました。ニューハンプシャー州エクセターにあったナイキの初代研究開発所にいたシューズ製作者たちがこの高度な技術を備えたシューズを250足作り、ホノルルマラソン前にハワイのランニングストア6店舗に送ったのです。50ドルというこれまでにない高値にもかかわらず、シューズは24時間もたたないうちに売り切れました。

エアが生み出したのは、ランナーの足元の高揚感にとどまりませんでした。1978年、テネシー大学ノックスビル校の研究者たちが、テイルウィンドを履いた10人のランナーにトレッドミルで走ってもらいました。その結果、従来型のランニングシューズを履いた時よりも、エア シューズで走ったほうが消費エネルギーが少ないことがわかりました。
ランナーと科学がエアの価値を認めたのです。80年代中頃までに残された課題は、より多くのジョガーたちの注目を惹くことでした。その時に、大胆な意欲とデザインが一翼を担ったのです。

エア ソールが大量生産に耐えられるかを確認するため、ルーディは実質的にバッグを柄頭で叩くような(ある意味この絵のような)機械の設計にも協力しました。彼はこの機械の名前をキム・テスターと名付けました。これは父親が作ったたくさんのエア ソールのデザインを試す役割を果たしていた彼の娘の名前をとったものでした。各生産バッチからエア バッグを一つ取り出し、キム・テスターでエア ソールの信頼性と耐久性を確認しました。バッグがお仕置きのような試験に耐えられた場合、そのバッチが合格となります。それが潰れたり破裂した場合には失格です。キム・テスターが最初に使われた1980年以降、より効率的で洗練された試験方法が採用されています。

ティンカー・ハットフィールドが最初に描いたビジブル エアのスケッチ

80年代のエア

エア マックス 1でも有名なデザイナーのティンカー・ハットフィールドが、エア マックスを生み出した時代のことを思い返しながら次のように話しています。

「ナイキは70年代に、これまでになかった多目的で高機能なシューズという、わかりやすく実用的なアプローチによって、スポーツデザインの頂点まで上り詰めました。そして80年代になって、これがある意味停滞した状態となりました。ナイキがやっているものに限らず、世界中で誰もが何か違うものを求めるようになっていたのです。
音楽も変わってきていました。ディスコの時代が終わりました。私には当時3人の小さな娘がいて、それほど音楽を聴いていなかったので、どう変わったかまでは説明できません。ただ、何か不思議な状況になっていました。アートやデザインでも同じようなことが起こっていました。80年代中頃は形式張った階級制度から、もっとゆるいストリートをベースにしたインスピレーションを大事にする時代への移行期でした。ナイキの中でも私たちはその流れを受けており、私はたまたま誰よりも早くフットウエアのデザイナーとしてこの変化に乗っていったと言えます。

幸運だったのは、ナイキが少し鋭気を失っていた頃にこの変化が起こったということです。何か新しく違ったものが欲しいという思いが膨らみ、自分たちの周囲にあった創造的な動きにつながっていったのです。

この創造的な刺激からビジブル エアやその他のイノベーションが生まれ、ナイキでも最も有名なクッショニング・プラットフォームとして30年間の生まれ変わりを続けるものとなり、さらには何よりこれが初めてスポーツエ ンジニアリングとデザインカルチャーが深い意味で繋がったものと言えるでしょう。」

90年代のエア

大きなウィンド。前足部のエア。フルレングス エア。チューンド エア。90年代、その時代背景を反映しながら、エアの構造や外見も大きく変更し、エアに“マックス”の名もつくようになりました。
この時代、音楽も新しくなりました。ヒップホップが広がり、ブリットポップがヒットチャートを独占し、新しくテンポの早いダンスミュージックによって、ヨーロッパのレイヴにもスポーツウェアが受け入れられるようになっていきました。

90年代のスポーツとカルチャーの融合の中で、スポーツウェアが生まれました。エア マックス 90からエア マックス プラスに至る大胆なエア マックス モデルは、一つ生まれるごとに大きく、大胆にカラフルになり、それが衣服の変化にも影響を与えていきました。

新しいテクノロジーが人と人との繋がり方も変えていきました。ワールド・ワイド・ウェブが1991年には現実のものとなり、iMacが登場する1998年には新しいプラットフォーム(1995年に生まれた斬新なデジタルオークションサービスなど)が人々のコミュニティを作る方法や、物の売買の方法さえ変えてしまったのです。このデジタル革命が、スニーカー集めを口コミベースのニッチなライフスタイルから世界的な現象にまで変えることにも繋がりました。

Air Today

40年余りで500を超える米国特許取得
述べでおよそ700万平方フィートの米国内のエア専用工場

豊かな歴史がある中で、エアのストーリーが過去のものとなることはありません。ほぼカルトとも言えそうなほどのエアのモデルへの愛情が、ほとんどすべてのバージョンに注がれていますが、これは現在も続いています。さらに継続的に新しく生まれたり、それを生み出す創造力が溢れ続けていることはまた、エアが未来にも近いところにあり続けるということも意味します。
ナイキ エア マックスの創作には協力関係、仲間、団結が求められます。
このプロセスはエア・マニュファチャリング・イノベーションから始まります。ここに勤める人たちは、エアの形、感触、構造などに関して、可能性を思い描き、未来のデザインの発想を生み出す責任があります。エンジニアリングの画期的な技術によって、より柔らかく、よく弾み、屈曲性に優れたライド感が生まれるのです。

カラーデザイン担当ナイキVPのコートニー・デイリーは次のように話します。「カラー、コンセプト、デジタル、フットウェア、グラフィック、素材、プリント、パターンやその他いくつもの分野にまたがるナイキ デザイン チームのすべての部門が関わり合って、エア マックス 720など新しいエア マックス シューズのイノベーションを生み出すための創造性が広がっていきます。すべての分野から生まれる創意工夫を組み入れ、うまく融合させることが理想的な製品作りに不可欠です。」
「例えば、色はテックな部分を強調させながら、シューズの独自性を表現させることをバランスよく行う必要があります。」

相乗効果を生み出すアプローチと強固なチームワークがあってこそ、ナイキが新しいパラダイムを開き続けることができたのです。エアについて言えば、それは新しい形、新しい履き心地であったり、大胆な未来の表現の誕生を意味します。

端的に言えば、エアは常に前衛的。87年から未来永劫、現代を象徴する要素であり続けるのです。

画像データは下記リンクの「GALLERY」よりダウンロードをお願いいたします。
https://news.nike.com/news/history-of-nike-air

SEE MORE NIKE NEWS (プレスリリース)

全てが新しくなったシャドウをはじめとするウィメンズ エア フォース 1の新作

今ホリデーシーズンでは、アイコニックなナイキ エア フォース 1の特徴的な要素に新しい表現を加え、季節に合わせた仕上がりの新作が登...

高橋盾氏が反骨精神をランニングの中に表現した最新のGYAKUSOU コレクション

UNDERCOVERの創立者である髙橋盾氏が率いるGYAKUSOU インターナショナル・ランニング・アソシエーション(GIRA)と...

必要とされるものだけを取り入れたエア ジョーダン 34

エア ジョーダン 34 PF ¥19,000(税抜) エア ジョーダン 34は、未来のスター選手たちに最高のバスケ...

新しいフライイーズ テクノロジーを擁するナイキ エア ズーム UNVRS

ナイキ エア ズーム UNVRS ¥16,000(税抜) 金メダリスト、ワシントン・ミスティックスのフォワ...

未来のナイキ ハラチ

1991年に初登場したナイキ ハラチは、足を包み込む斬新な方法を採用しました。ネオプレーン素材のブーティーと外骨格のようなアッパー...

ナイキ ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%新色 ピンクブラスト 9月15日に発売開始

ナイキ ズーム シリーズは、秋のマラソンシーズンに向けて、ネオングリーンの「ファントムグロー」からネオンピンクの「ピンクブラスト」...

NIKE x sacaiNikeのランニングヘリテージをアップデートした新たなコレクションを発売

sacaiのデザイナーの阿部千登勢氏は、直感を信じてデザインを生み出しています。まだ見たことのない何かを作り出そうとする時であって...

ナイキ ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%をはじめナイキ ズーム シリーズがNIKE BY YOUに登場

さまざまなランナーのニーズに応えるため、速さにフォーカスしてデザインされたナイキ ズーム シリーズが、自分のスタイルに合わせてカス...

全てのアスリートに新たなスポーツ体験を提供するイベント「TOKYO AFTER DARK AT SHIBUYA」を期間限定で開催

ナイキジャパンは、”IF YOU HAVE A BODY, YOU ARE AN ATHLETE(身体さえあれば誰もがアスリートで...

ナイキ ACG FALL 2019アパレル/フットウェア プレビュー

ナイキ ACG アパレルは、予測不可能なアウトドア環境の中で役に立つソリューションを提供するためにデザインされています。 その一...

ナイキ ジョイライド NSW シリーズ登場

ナイキ ジョイライド NSW オプティック ナイキ ジョイライド NSW オプティック ¥19,440(税込)...

ナイキ ジョイライドを採用したナイキ ジョイライド ラン フライニットを8/15に発売開始

ナイキ ジョイライドは、ナイキ エアやナイキ リアクトなど、ナイキが提供する様々なクッショニングソールの一つとして加わった、最新の...

ジョーダン ブランド x パリ・サンジェルマン2019-20 シーズンはインフラレッドを採用

パリ・サンジェルマンがジョーダン ブランドとしては初めてのサードキットを披露して1年が経ちました。クラブが着用する2019-20 ...

ナイキ ズーム X ヴィスタ グラインドが新登場

ナイキ ズーム X ヴィスタ グラインド カラー: ベアリーボルト ¥17,280(税込) 伝統的なランニングの...

ジョーダン ブランド ザイオン・ウィリアムソンをファミリーとして迎える

ノースカロライナ州ソールズベリー出身のザイオン・ウィリアムソンは、2019年NBAドラフトの全体一位指名を受けました。この新しいプ...

ジョーダン ブランドの最新アパレルコレクションが登場

ジョーダン ブランドの”フライト・ユーティリティ”のコンセプトは、エア ジョーダン 33に最もシンプルに表現されています。また、2...

NIKEアプリは、日本でナイキのリテール体験にどんな変化をもたらしているのか

ナイキは、今日のコンシューマーが期待に応えるだけでは満足しないことを知っています。コンシューマーは、ニーズの範囲全体に渡って応え、...

ジョーダン ブランド x パリ・サンジェルマン コレクション第2弾が登場

ジョーダン ブランド x パリ・サンジェルマンのライフスタイルアパレル第二弾にも、様々なスタイルとイノベーションが盛り込まれていま...

より磨きをかけた新しいマーキュリアル 360

ナイキ ヴェイパー 13 エリート FG ¥27,000(税込) ナイキ スーパーフライ 7 エリート FG &ye...

ヤニス・アデトクンポとナイキ エア ズーム フリーク 1ができるまで

NBA 2018-2019 シーズンでMVPを獲得したヤニス・アデトクンポの初めてのナイキのシグネチャーシューズは6月29日に発表...

JORDAN WHY NOT ZER0.2 SE登場

WHY NOT ZER0.2 SEは、夏のバスケットボール用にオリジナルのWHY NOT ZER0.2を軽量化し、接地感とスピード...

進化したティエンポ レジェンド 8登場

ナイキ ティエンポ レジェンド 8 エリート FG ¥24,840(税込) ナイキを代表するティエンポシリーズの一...

ジョーダン ブランドがバスケットボールプレイヤー八村 塁、ジェイソン・テイタムと契約

様々なスポーツで活躍する50名以上からなるジョーダン ブランドのファミリーに、今年3年目となるジェイソン・テイタムと新人の八村 塁...

Dream Further キャンペーンと、ナイキと女子フットボールの深い繋がり

Dream Further https://www.youtube.com/watch?v=vhyXNkBbVSU ...

NIKELAB、現代の女性にインピレーションを与えるPOP-UPスペースをオープン「FOR EVERY FUTURE ATHLETE – THE TOKYO SPACE」6月28日(金)〜7月3日(水)まで原宿に期間限定オープン

2019年6月28日(金)~7月3日(水)の6日間、NIKELABは現代の女性にインスピレーションを与えるPOP-UPスペース 「...

ナイキ ズーム シリーズでスピードアップ

ナイキは世界クラスのエリートランナーから、週末に気持ち良く走るランナーまで、すべてのランナーのニーズに応えるため、速さにフォーカス...

ナイキ スポーツウェアのコンセプトに基づいた新レーベルN.354, THE10TH, D/MS/X

N.354、THE10TH、D/MS/Xは、ナイキの実験的、実用的かつ問題解決志向、そして前衛的な姿勢を貫いてきたことをそれぞれ祝...

ナイキ x ストレンジャー・シングス コレクション発売

1985年の夏のインディアナ州、ホーキンスという町を舞台にした、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」。第3シーズンとなる今作で...

ナイキ エア マックス 270 リアクト

メンズ カラーウェイ ¥16,200(税込) ウィメンズ カラーウェイ ¥16,200(税込) ...

バルセロナのアシャンブラ地区の格子状の街並みをデザインしたFCバルセロナの2019-20 ホームキット

バルサまたはクラブカラーのブラウ・グラーナ(青とエンジ)の愛称で呼ばれるFCバルセロナの2019-20シーズンのホームキットは、伝...

ナイキ 2019 BETRUE コレクションが登場

1978年、政治活動家でデザイナーのギルバート・ベイカーは、ゲイ、レズビアン、トランスジェンダーの人々を結びつけるポジティブなシン...

ユン、クリステル・コシェー、エリン・マギー、マリーン・セル4人のデザイナーが手掛けるフットボール コレクションが登場

スポーツにおいて、ジャージは優れたパフォーマンスをサポートすると同時にそれを称えるものです。アスリートにとっては、実用的な目的を担...

ナイキ エア ズーム ペガサス 36 トレイル6月13日に発売

ナイキはナイキ エア ズーム ペガサス 36 トレイルを6月13日に発売します。ナイキ エア ズーム ペガサス 36 トレイルは、...

Nike c/o Virgil Abloh “Athlete in Progress” コレクションを発売

Nike c/o Virgil Abloh “Athlete in Progress” コレクションを着用したキャスター・セメンヤ...

NIKE x UNDERCOVER SU19 コレクション

UNDERCOVER創立者である高橋盾氏とナイキは、10年間近くに渡りランニングにフォーカスしたGYAKUSOU コレクションを手...

「スタンフォード・ブリッジ」を祝福するチェルシーのホームキット

ブルーズという愛称でも親しまれるチェルシーは、1905年以降スタンフォード・ブリッジ(スタジアム)をホームとしてきました。2019...

NIKE x sacaiLDワッフルとブレーザー Midの2モデルを発売

NIKE x sacai LDワッフル ¥18,360(税込) NIKE x sacai ブレーザ...

ナイキ リアクト プレストの新しい点と馴染み深い点

ナイキ リアクト プレスト ¥12,960(税込) カラー: サイケデリック・ラーヴァ ナイキ リアクト プレス...

ナイキ ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%

マラソン界を席巻しているナイキ ズーム ヴェイパーフライ 4%は、世界で活躍するナイキのランナーたちの貴重なフィードバックを生かし...

ナイキ x トム・サックス ポンチョが登場

ナイキとトム・サックスのコラボレーションによるポンチョは、良いソリューションを作り上げる為には時間がかかることを再認識させてくれま...