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2017年2月22日

「Breaking2」の舞台裏
ナイキが人間の可能性に挑戦するイノベーションプロジェクト

昨年12月、ナイキはマラソン2時間の壁を初めて破るための壮大なイノベーションプロジェクト、Breaking2を発表しました。

ナイキは、この挑戦を実現するために、世界クラスのイノベーターからなる多彩なチームを結成しました。それぞれが様々な専門知識をもち、この上ない能力を持つチームです。エンジニア、デザイナー、生物力学、栄養、生理学、素材開発の専門家たちが力を合わせ、このプロジェクトに挑む勇敢な3名のエリートアスリート、エリウド・キプチョゲ、レリサ・デシサ、ゼルセナイ・タデッセが最高の形で一歩一歩を進められるようにサポートします。

このプロジェクトの中で、チームのメンバーたちは直接話しをするミーティングや定期的な電話やスカイプでの対話など、今後数ヶ月間に何度か連携を確認する機会を設定しています。ケニア、エチオピアとスペインにある各アスリートの合宿に参加し、3人のランナーの練習の最適化を図るための分析も行います。そこでチームは水分補給、栄養、トレーニング量やその配分など(を含め多くのこと)を検討します。さらに、アスリートと離れた場所においても、チームは彼らの能力発揮のための重要な要素の一つとなるレース環境についての研究も丹念に続けています。このように集めたデータや、ミーティングで得られた見識など、全てが2時間突破のために欠かせない重要な情報となります。

ある火曜日の夜明け前、ケニア、エルドレットでのトラック練習を前に、「蓄積エネルギー」レベルの測定を受けるエリウド・キプチョゲ。

ある木曜日午前6時、ケニア、エルドレットでの40kmランを前に、酸素センサーを装着するエリウド。

Breaking2 チームの紹介: ミッション(代表)

  • サンディー・ボーデッカー
    Breaking2 ビジョナリー

    ナイキで35年間仕事を続けているボーデッカーは、Breaking2を提唱するチーフ・ビジョナリーの役割を担います。フットウエアの試履きコーディネーターとしてナイキでの仕事を始めたボーデッカーは、ナイキがグローバルフットボールビジネスを初めた時にはチームをリードし、アクションスポーツのビジネスを創設し、グローバルデザインチームの初代のリーダーも果たしました。現在はスペシャルプロジェクト担当副社長についています。
  • トニー・ビグネル
    フットウエア イノベーション担当副社長

    ナイキ フットウェア イノベーション担当副社長のトニー・ビグネルは、世界中のアスリートのための機能的なフットウェアを作る製品イノベーターのチームを率いています。トニーの仕事は、ナイキイノベーションの根幹である、アスリートをもっと良くすること、彼らを守り、知識を提供すること、を基本としています。トニーとチームは、世界クラスのアスリートから知恵や知識を得て、それらをデータとして生かし、一般のアスリートが最高の能力を発揮出来る革新的製品の製作に注力しています。
  • マシュー・ナース
    ナイキ スポーツ研究所担当副社長

    マシュー・ナースは、ナイキ スポーツ研究所(NSRL)のナイキ エクスプロア チームを率いています。このチームは生体力学、人体生理学、感覚認知、データ科学など多分野にわたる研究者、科学者、イノベーターで形成されています。フットウェア及びアパレルイノベーションに関わるより大きなチームと協力しながら、NSRLは画期的プロダクト、プラットフォームや機能の市場展開を影で支えています。ナースは生物力学と医療科学の博士号を有し、10を超える特許を有する製品やデジタルコンセプトの開発に関わってきました。
  • Dr.ブラッド・ウィルキンズ
    サイエンス(科学者)
    NSRL ナイキ エクスプロア チーム ジェネレーション リサーチ ディレクター

    ウィルキンズは、同僚のブレット・カービーとともに、アスリートの持久力試験実施から、研究データをもとにした最適なレース戦略策定まで、Breaking2の科学的側面を担当しています。ナイキ スポーツ研究所のナイキ エクスプロア チーム ジェネレーションリサーチディレクターとして、ウィルキンズ博士は次の世代のナイキ製品につながる発見に取り組む科学者たちからなるグループをまとめています。生理学者として、ウィルキンズ博士はこれまでにオリンピックやワールドカップ向けのサッカー競技用アパレル、Nike+ FuelBandや、2016年に更新されたNTC、NRC アプリなどを含む多くのナイキプロダクト・プロジェクトのための科学的研究戦略を担当しました。
  • Dr. ブレット・カービー
    ナイキ スポーツ 研究所研究者、主任生理学者

    カービーは、ナイキがアスリートの声を聞くための新しい方法を探索しています。彼のチームは、新しい革新的な製品やサービスの基本となる洞察の発見をサポートしています。ナイキ スポーツ研究所の主任生理学者として、カービーはすべてのアスリートのパフォーマンスを高める鍵となる画期的な研究を進めています。
  • アンディー・ジョーンズ教授(博士)
    生理学(外部アドバイザー)

    ジョーンズ氏はエクセター大学の応用生理学教授であり、リサーチ・アンド・インパクト部門の副学部長を務めています。これまでに230 を超える研究論文を執筆したジョーンズは、生体エネルギー学、筋肉の酸素吸収とその効率、運動試験及びヒューマン パフォーマンスの分野において名を馳せる専門家です。自身もかつてはアスリートとして国際舞台で活躍したジョーンズは、イギリスのトップ長距離ランナー数名にもアドバイスを提供しており、長距離走のパフォーマンスを高めるためのトレーニングや栄養の効果に特に関心を持っています。
  • Dr. フィリップ・スキバ
    医学博士及びパフォーマンス エンジニア(外部アドバイザー)

    スキバ博士は、シカゴのアドヴォケイト・ルテラン総合病院スポーツ医学プログラムのディレクターを務めています。医学博士のスキバは、酸素動態とアスリート トレーニング及びパワー産生の計算に関する研究を行っています。また、博士は世界トップレベルの持久力を競うアスリートの指導も行っています。自分の研究結果を実践にも生かすべく、スキバ博士はアイアンマンUSAを含む多くのトライアスロンを完走しています。
  • ロビー・ケッチェル
    数学的モデリング&環境科学専門家(外部アドバイザー)

    ニューハンプシャー州ポーツマスにある人工知能の会社、winningAlgorithmsの社長を務めるロビーは、予測分析を生かしてアスリートパフォーマンスの最大化を図ります。ケッチェルはこの10年間、スポーツとデータ科学の最前線で活躍してきました。主なフォーカスは、空力学、生理学および物理学的視点から環境的要因がどのように人間のパフォーマンスに影響を与えるか、という点です。ツールドフランスに参加するプロサイクリングチームの、科学技術部門のディレクター・秘密兵器として長年活躍した経験から、AdvantCourseというソフトウエアを開発しています。
  • Dr. ゲン・ルオ
    ギア担当
    ナイキスポーツ研究所シニアリサーチャー、生体力学

    スニーカーマニアとして中国で成長したゲンにとって、競技向けフットウエアの最前線で活躍することは思いもよらぬことでした。しかし、2013年のナイキ入社以来、彼はエリートアスリートのための先端的なシューズコンセプト開発に携わっています。現在ナイキ スポーツ研究所のシニア リサーチャーとして、ゲンは科学者たちのチームを率いて、膨大な知識を活用し革新的かつ機能的なランニングシューズの開発に取り組んでいます。
  • ヘレン・ハッチンソン
    シニアフットウエアディベロプメントディレクター、イノベーション担当

    ハッチンソンは、生産、環境持続性、製法の面においてシューズの機能を高めることに注力するイノベーターからなるチームを主導しています。Breaking2のためのフットウェアに関して、ナイキ エクスプロア チーム全体の作業をリードするプログラム・ディレクターの役割を担います。ナイキフリー テクノロジーの開発に最初から携わったメンバーの一人として、ハッチンソンは自然な足の動きを促すフットウエア作りのコンセプトを開拓しました。
  • ステファン・ゲスト
    シニアデザインディレクター、ナイキ エクスプロア チーム
    ランニング イノベーション担当

    ステファン・ゲストは、次世代のナイキ ランニング プロダクトの制作を担うデザインチームをまとめています。このチームのフォーカスは、大胆な機能的ソリューションをいち早く取り入れ、アスリートをより速くすることです。多くの人が知恵を寄せ集めることで生まれる智慧=グループ・ジニアスの価値を信じるゲストは、世界クラスのデザイナーの協力を支えます。チームは、ランニングシューズの機能と美しさを最大限高めることで、アスリートが最高のパフォーマンスを実現することをサポートします。
  • ブレット・スクールミースター
    グローバル ランニング フットウエア Fast 部門担当シニア ディレクター

    常にランナーとして走り続け、NCAA オールアメリカンにも選出されたことのあるスクールミースターは、ナイキ ランニングの変革に貢献してきました。2012年、ランニングを一新させるテクノロジーであるナイキフライニットの発売時には、北アメリカを担当するチームの一員として活躍していました。Breaking2参加前には、ランニングフットウエアのイノベーション戦略の責任者として、ナイキ ルナエピック フライニットの発売などにも関わりました。
  • スティーブ・ジャクソン
    イノベーション プロジェクト ディレクター

    スティーブ・ジャクソンは2004年10月にナイキ パシフィックのアパレルマーチャンダイジング マネージャーとして入社して以来、ナイキ アパレルの仕事を続けています。これまでには、グローバルフットボールアパレルチームのシニア アパレル マーチャンダイジング マネージャーやビジネスディレクターなども歴任しました。常にアスリートの声に耳を傾け、情熱的かつ精力的に関連部署と協力をしながらアパレル イノベーションに取り組んでいます。スティーブは現在、ナイキ エクスプロアチームのアパレル部門のプロジェクト ディレクターとして、多くの重要なスポーツ大会のための「パフォーマンスのためのシステム」と称するイノベーションプロジェクトをマネージしています。
  • ジョージ・カーボ
    応用アパレルリサーチチーム・シニアリサーチャー

    ジョージは、2003年のナイキ入社前には、スペース スーツ エンジニアとしてNASAで働いていました。熱生理学、運動生理学、ヒューマンパフォーマンス、スポーツ空気力学と新規技術を専門としています。現在は、イノベーション シニア リサーチャーとして、ジョージは、スポーツアパレルに関するイノベーションの基礎研究活動を率いています。

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